2010年12月8日水曜日

“競楽IX”本選出場者紹介〜松原 智美


現代音楽演奏コンクール“競楽IX”ファイナリスト紹介
松原 智美(アコーディオン)Tomomi MATSUBARA

 アコーディオンの祖先である笙が、18世紀にヨーロッパへ渡り、1820年代にアコーディオンとして「発明」されました。その後改良に改良をかさね、現在の形になり、今私が弾いているアコーディオンは、ピアノに匹敵する広い音域をもち、一つのボタンで和音も単音もだせるようになりました。
 予選で演奏した、Jukka Tiensuuの《Aufschwung》、林光さんの《蜜蜂は海峡を渡る》は、まだオリジナル曲が少ないアコーディオンにとって、また私にとっても大事な素晴らしい作品で、現代音楽コンクールという場で演奏でき、その結果本選まで進めたことを、大変嬉しく思っています。
 本選で演奏いたします、Luciano Berio作《Sequenza VIII(Chanson)》は、まさに改良の結果、多種多様な奏法が可能になった、このアコーディオンの全てを使って作られた作品、と言えるでしょう。
 そして・・・アコーディオンは歌う楽器です。
 人が歌うように蛇腹で息をし、指から言葉を紡ぎだして、Chansonを歌いたいと思います。

▼プロフィール
8歳よりアコーディオンに親しむ。高校卒業後、渡仏し2006年までパリ市立音楽院にて、マックス・ボネ氏に師事。同年、フォルクヴァング大学(ドイツ・エッセン市)・アコーディオン科に入学。御喜美江氏に師事。2005年UNAF全仏アコーディオンコンクール第2位。2010年第5回JAA国際アコーディオンコンクール第3位。読売日本交響楽団定期演奏会、「御喜美江アコーディオンワークス2010」に出演。

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